伊能忠敬を簡単に・わかりやすく|小学生にもわかる伊能忠敬の話

伊能忠敬って、どんな人?

伊能忠敬の肖像

伊能忠敬(いのう ただたか)は、今から200年くらい前の江戸時代に、自分の足で日本中を歩いて日本地図を作った人です。

「地図を作った人」と言われても、ピンとこないかもしれません。でも、伊能忠敬がいなかったら、日本の形がきちんとわかる地図は、もっとずっと後にならないと作られなかったかもしれません。

このページでは、伊能忠敬の話を、できるだけ短くて、できるだけわかりやすい言葉で紹介します。


一番びっくりするのは「歳」のこと

伊能忠敬の話で一番びっくりするのは、地図を作る旅に出たときの歳です。

なんと、55歳から始めました。

今でも「55歳から新しいことを始める」と聞くとびっくりしますよね。江戸時代は今より平均寿命が短かったので、当時の感覚だともっとびっくりされる歳です。

しかも忠敬は、ぱっと思いついて旅に出たわけではありません。50歳のときに、それまでやっていた商人のお仕事を息子にゆずって、江戸(今の東京)で5年間お勉強してから出発しています。

だから順番はこうです。

  1. 17歳〜49歳:千葉県の佐原(さわら)でお店をやっている商人だった
  2. 50歳:お店を息子にゆずって、江戸でお勉強を始めた
  3. 55歳:日本中を歩く旅に出発した

「歳をとってからでも新しいことができるんだ」というお手本のような人です。


どれくらい歩いたの?

伊能忠敬が歩いた距離は、約4万キロといわれています。

「4万キロ」と言われてもよくわからないので、地球と比べてみましょう。地球を一周すると約4万キロです。つまり伊能忠敬は、地球を一周するくらいの長さを、自分の足で歩いたことになります。

しかも、ただ歩いただけではありません。測りながら歩きました。歩幅をそろえて、距離をきちんと数え、方角を確かめながら、星を見て位置を直しながら、17年かけて日本中を歩きました。


なんで日本地図を作る必要があったの?

江戸時代は、今みたいに正確な日本地図がありませんでした。形がなんとなくわかる絵地図はあっても、海岸線の場所がはっきり書かれた地図は、なかなかなかったのです。

でも、地図がきちんとあると便利なことがたくさんあります。

  • 物を運ぶときに、どこからどこへ運べばいいかわかる
  • もしも外国の船が来たら、どこを守ればいいかわかる
  • 自分の国がどんな形をしているかが、みんなで共有できる

だから、ちゃんとした日本地図を作るのは、国にとって大事な仕事でした。伊能忠敬の地図は、後で「大日本沿海輿地全図(だいにほん えんかい よち ぜんず)」という名前で、本当に国のために使われるようになります。


地図はいつできたの?

ここがすごく感動するところです。

伊能忠敬は、地図が完成するのを自分では見ることができませんでした1818年、73歳のときに亡くなったからです。

でも、伊能忠敬のお弟子さんたちが「先生の仕事を完成させなきゃいけない」と言って、亡くなったあとも作業を続けて、先生が亡くなってから3年後の1821年に、ついに地図を完成させました。

「自分が始めた仕事を、自分が死んでも、誰かが続けてくれて、ちゃんと終わらせてくれる」。そんな仕事ができたのが、伊能忠敬という人です。


ひとことで言うと

伊能忠敬は、50歳でお店をたたんで江戸でお勉強を始めて、55歳から17年かけて、日本中を地球一周分くらい歩いて、初めての正確な日本地図を作った人。

しかも、地図ができあがるのは自分が亡くなった3年後で、お弟子さんたちが完成させた。

これだけ覚えておけば、伊能忠敬の話はだいたい大丈夫です。


よくある質問

伊能忠敬はどんな人?

今から200年以上前の江戸時代に、自分の足で日本中を歩いて、初めての正確な日本地図を作った人です。生まれたのは1745年、亡くなったのは1818年。歩いた距離は地球一周分くらいになります。

伊能忠敬は何歳から日本地図を作り始めたの?

55歳のときに、本気で日本中を歩く旅に出発しました。それまでは商人として働いていて、50歳でお店を息子にゆずってから、5年かけて勉強したあとの出発です。

伊能忠敬はどうしてすごいの?

55歳という、今でも「もう新しいことはできない」と思われがちな歳から、まったく新しい仕事を始めて、しかもそれを17年続けて、日本地図のもとを作ったからです。歳をとってから挑戦した人の代表として、今も語られています。

伊能忠敬の地図はいつできたの?

1821年です。伊能忠敬は1818年に亡くなったので、地図ができあがったのを自分では見ていません。お弟子さんたちが3年かけて完成させてくれました。


もっと知りたいときは


参考資料

歩帳

伊能忠敬の旅を、毎日の歩数で追体験

歩帳は、毎日の歩数にあわせて和紙風の日本地図を少しずつ進む歩数計アプリです。伊能忠敬の旅を、日常の一歩とつなげて楽しめます。